ハンガリー水

ハーブの中でも、それぞれ品種や効果からイメージされる事が良くあります。
例えば、ヒソップやサントリナは防虫効果のある事から清潔感を感じますし、ローズマリーの凛とした姿勢や旺盛な生命力と芳香は、不老長寿や若返りをイメージします。

時は14世紀。
ハンガリーの王妃エリザベートは、近隣諸国との戦乱で身も心も疲れ果てていました。
年齢からくる容姿は、70歳の高齢もあり衰える一方で、不摂生の影響もあり痛風に悩まされていました。

しかし、そんな王妃も女性としての衰えは感じていないようで、或るとき恋の病にかかってしまいました。

恋は盲目という様に、相手に対して美しくありたいと願うのは必然の事で、若返りの秘薬があると聞きつけた王妃は、あらゆる手段を利用してそれを手に入れたのです。

其れは”ハンガリー水”と呼ばれていて、現在であれば化粧水の元祖となったものだと言われています。

処方は、ブランデーにローズマリーとラベンダーのチンキを約3:1の割合で合わせ、これにオレンジの花や数種のハーブを加えて作られたと伝えられています。

その水溶液を、パックやマッサージ・入浴剤に利用し、其れを毎日繰り返して磨き上げた結果、王妃は若々しい肌と気力・活力を戻し、おまけに痛風も治ってしまいましたた。

まぁ、痛風の完治に関しては、若々しさが戻ったおかげで、精神的に安定し生活習慣が規則正しくなった要因が強いのですが、ハンガリー水がもたらした福音ですね。

おまけに話としては、若々しさを取り戻した結果ポーランド国王のプロポーズを得たというオチが付いていました。…とさ♪


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