故障したDVDドライブ修理方法
DVDドライブを長く使っていると、
スイッチを押してもトレーがスライドしないという症状が出てきます。
押すたびに開きかける音がする割にはトレーが出ない事…無いですか?
これには2つの原因があります
1.電気・電子部品(基盤部品や接点)の損傷による不具合
2.スライド機構部品の経年劣化による不具合
このうち1.については、専門知識がない限りは修理不可に近いので、
知識不足ならば、泣く泣く廃棄するしかないですね。
2.に関しては希望があります
概ねトレーを出し入れする機構は、
歯車とベルトを組み合わせてた回転作業が
ギアの往復作動へと伝達される機械的な構造になっているので、
歯車が動かないのはその回転を伝えるベルトの劣化です。
たかが折長3cm未満の小さなリング状ラーバー素材パーツですが、
使用頻度が多いと経年劣化で伸び切ってしまいます。
そうなれば
トレーを出し入れするドラム一体型ギアに回転力を伝えられず、
空回り状態でトレーが出てこないという状態になります。
今回は、その修理方法を解説します。
使用したのはIO-DATA(アイ・オー・データ株式会社)の、
DVDマルチドライブ(型番:DVR-S7280EK 、カラー:ブラック)
実際の修理状況を解説します。
1.閉じ込められらDVD(CD)をサルベージします
DVDドライブは不足の事態でも中身が取り出せるように
リジェクトホールがスイッチの下にあります。
其処を細い針金かリジェクトピンで押し込むと
トレーを強制的に押し出すことができます。
2.本体の分解
①前面のべセルパネルを取り外す。
べセルには、
緩みや隙間なく収まるよう噛み合わせ(ツメ)があるので、
この部分を破損しないように取り外します。
②上部カバーを取り外す
べセルを取り外したらカバーを取り外すのですが
本体カバーは、上下かみ合わせになっているので
上側カバーが外せる部分のネジだけをを取り外します。
③トレーを抜き取る
部品交換作業には邪魔になるので、
劣化パーツの取り換えが終わるまで外しておきます
④タイミングベルトを交換する
トレーを外したら、ドライブの全面部分に、
ギアとドラムをつなぐ黒くて細いベルトが見えてきますが、
機械的な故障のほとんどはタイミングベルトの劣化です。
写真は交換前の状態ですが、
見た目は劣化したようには見えないです。
しかし、実際に取り外して新品と比べてみれば、
倍以上に伸び切っているのが解ります。
こんな状態では回転力をうまく使えることができなくなり
空回りの状態を起こします。
(左側:劣化して伸び切ったベルト、右側:新品のベルト)
見た目は遜色がないように見えていても惜しまず、
劣化したベルトを取り外して新品に交換します。
⑤組み立てとテスト
交換修理が終わったら、
最後に外したパーツから順に組み込み込めば作業の終了です
後は、リジェクトピンを差し入れて強制排出の確認が出来たら、
電源をつなぎスイッチを押しての作動を確認します。
支障なく作動が確認取れたらPCへ実装し、
ドライブ本体の認識とCD・DVDメディア読み書きが確認できれば
修理作業の完了となります。
以前も同様の症状が起きて
原因がつかめず、2基ほど廃棄した記憶があります。
今では
バルク品など簡易包装でソフトのない安価なパーツが多いものの
パッケージ品となるとソコソコいい値段をします。
買い換えないで修理できればこれに越したことはないです。
ものを大事にするのは値段の高い安いは関係ないですからね。
そういう私も、劣化するほどの無茶な使い方をしたから
自力修理をする羽根になったのですから
其処は大いに反省しないといけないですね。
次回は「第六~7世代マシン完成」について投稿します
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