オリジナルPC作製-Part-5

 故障したDVDドライブ修理方法

DVDドライブを長く使っていると、

スイッチを押してもトレーがスライドしないという症状が出てきます。

押すたびに開きかける音がする割にはトレーが出ない事…無いですか?

これには2つの原因があります

1.電気・電子部品(基盤部品や接点)の損傷による不具合

2.スライド機構部品の経年劣化による不具合


このうち1.については、専門知識がない限りは修理不可に近いので、

知識不足ならば、泣く泣く廃棄するしかないですね。


2.に関しては希望があります

概ねトレーを出し入れする機構は、

歯車とベルトを組み合わせてた回転作業が

ギアの往復作動へと伝達される機械的な構造になっているので、

歯車が動かないのはその回転を伝えるベルトの劣化です。

たかが折長3cm未満の小さなリング状ラーバー素材パーツですが、

使用頻度が多いと経年劣化で伸び切ってしまいます。

そうなれば

トレーを出し入れするドラム一体型ギアに回転力を伝えられず、

空回り状態でトレーが出てこないという状態になります。

今回は、その修理方法を解説します。


使用したのはIO-DATA(アイ・オー・データ株式会社)の、

DVDマルチドライブ(型番:DVR-S7280EK 、カラー:ブラック)

実際の修理状況を解説します。


1.閉じ込められらDVD(CD)をサルベージします

DVDドライブは不足の事態でも中身が取り出せるように

リジェクトホールがスイッチの下にあります。

其処を細い針金かリジェクトピンで押し込むと

トレーを強制的に押し出すことができます。


2.本体の分解

①前面のべセルパネルを取り外す。

べセルには、

緩みや隙間なく収まるよう噛み合わせ(ツメ)があるので、

この部分を破損しないように取り外します。


上部カバーを取り外す

べセルを取り外したらカバーを取り外すのですが

本体カバーは、上下かみ合わせになっているので

上側カバーが外せる部分のネジだけをを取り外します。


③トレーを抜き取る

部品交換作業には邪魔になるので、

劣化パーツの取り換えが終わるまで外しておきます


④タイミングベルトを交換する

トレーを外したら、ドライブの全面部分に、

ギアとドラムをつなぐ黒くて細いベルトが見えてきますが、

機械的な故障のほとんどはタイミングベルトの劣化です。

写真は交換前の状態ですが、

見た目は劣化したようには見えないです。

しかし、実際に取り外して新品と比べてみれば、

倍以上に伸び切っているのが解ります。

こんな状態では回転力をうまく使えることができなくなり

空回りの状態を起こします。

(左側:劣化して伸び切ったベルト、右側:新品のベルト)

見た目は遜色がないように見えていても惜しまず、

劣化したベルトを取り外して新品に交換します。


⑤組み立てとテスト

交換修理が終わったら、

最後に外したパーツから順に組み込み込めば作業の終了です

後は、リジェクトピンを差し入れて強制排出の確認が出来たら、

電源をつなぎスイッチを押しての作動を確認します。

支障なく作動が確認取れたらPCへ実装し、

ドライブ本体の認識とCD・DVDメディア読み書きが確認できれば

修理作業の完了となります。


以前も同様の症状が起きて

原因がつかめず、2基ほど廃棄した記憶があります。

今では

バルク品など簡易包装でソフトのない安価なパーツが多いものの

パッケージ品となるとソコソコいい値段をします。

買い換えないで修理できればこれに越したことはないです。

ものを大事にするのは値段の高い安いは関係ないですからね。


そういう私も、劣化するほどの無茶な使い方をしたから

自力修理をする羽根になったのですから

其処は大いに反省しないといけないですね。


次回は「第六~7世代マシン完成」について投稿します



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